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2023.08.14

自宅を貸して賃料でローン返済する!?

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住宅ローンとは、大前提で本人やその家族が住まいとしての家を購入するために
使えるローンなので、賃貸の目的には基本的には利用できません。

下記に、ある金融機関の住宅ローンの商品概要を抜粋しました。
<資金使途>
⓵本人居住用の土地・住宅の購入、住宅の新築・増築・改装、底地の買い取り資金
※賃貸の目的にはご利用できません
⓶火災保険料、保証会社手数料・保証料、仲介手数料、担保関連費用、印紙
税、引越費用、修繕積立金、リフォーム費用、付帯工事費用、管理準備金、水道加入金

ですが、 たとえ住宅ローンの返済中であっても、マイホームを賃貸に出すことは、
一定の条件をクリアすれば可能になる場合があります。
「住宅ローンを返済中にマイホームを賃貸に出せるのか?」
誰でも考えたことあると思います。

そのような経緯にいたるまで様々な理由があるので、一概にどちらが良いのかというよりは、
今後のあなた自身のライフプランによって変わってきます。
まず結論から言いますと、住宅ローンを返済中にマイホームを賃貸に出すことは、 条件によっては可能な場合がります。
では、どのような場合に可能なのか、次の例を元に解説していきます。

悩みの事例ではありますが、転勤が多い方や転勤が急に決まった方、離婚してしまったなど、
少なからず同じような悩みを持つ方もいるのではないでしょうか?
基本的には、住宅ローンを返済中にマイホームを賃貸に出すことはNGですが、 止むを得ない場合は、
認められるケースもあります。
ただ、内緒にして貸し出したり、嘘をついてしまうと契約違反となり、銀行側から一括返済を求められることが
ありますので、気を付けたい所です。

(サラリーマンAさんの例)
来春に転勤が決まりマイホームの住宅ローンが残っているが、新しい勤務先でも賃貸物件を借りて、家賃を
払うとなると住宅ローン+家賃のダブルの支払いになってかなり厳しいため、今のマイホームを賃貸に出して、
それでローンの返済分を賄おうと考えていた。

そのときは良くても、後々面倒なことも重なってくることもあるので絶対に内緒や嘘はいけません。
まずは、銀行と契約を交わした「金銭消費賃借契約」の契約内容を確認してどのよう内容になっているのかを
確認してください。その際に注意しなければならないことがありますので、ひとつひとつ解説していきます。

住宅ローン返済中にマイホームを賃貸に出すときの注意点
まず、あなた自身が住宅ローンを組まれた銀行はどの銀行なのか、覚えていると思います。
都市銀行、地方銀行、信用金庫、フラット35 など。
これを前提として解説していきます。
住宅ローンを組んだときに、金銭消費賃借契約書(ローン契約書)があります。
その契約書の中に、「一身上、重要な変動が発生した場合、銀行(貸主側)に告知する。」
という内容の項目があります。
重要な変動を具体的に記していることもありますが、職種、勤務先の変更、婚姻などともに
居住の変更がこれにあたります。
よって、「勤務先の命令で転勤をしなければならない状況」のときは、 これを銀行に伝えなければなりません。
その時、銀行は、本来であれば、契約によって一括返済、投資ローンへの切り替えを求めてきます。
ですが、
「転勤先よりいずれ戻ってくる。」
「空き家のままではなく、有効に活用するため一時的に賃貸に出す。」
ということを銀行に伝えれば、まず拒否されることは少ないでしょう。
ちなみに
住宅ローンと投資ローンでは、金利差が1.5% ~ 2% くらいあります。
現状としては、継続して住宅ローンを返済することを条件として認めてもらうことをおすすめします。
住宅ローン返済中にマイホームを賃貸にする場合は、 契約内容を確認しましょう。
通常の賃貸契約では、借家権が発生し、あなた自身が再び戻ってくるようなときでも、借家人が継続を希望すれば、
それを認めなければなりません。
もし、 内緒で賃貸していて、それが銀行に発覚すると、 当然、銀行からは元の家に戻るように必ず言われます。

その際、すぐに戻りたくても借主がそれを拒否したら、認めなくてはなりませんし、借主側も急に出て行ってほしい。
と言われたところですぐに対応するのは困難です。
転勤していて、急に戻ってくるとわかった場合であっても、同じことが言えますので、十分に気をつけてください。
そのままにすれば一括返済を求められ、返済できない場合は競売にかけられ住宅ローンの残債だけが残っちゃいます。
保証会社と相談しながら、残債分を返済していくという流れになるでしょう。
住宅ローンを返済中に内緒でマイホームを貸していた場合、一刻も早く借主と話し合って立ち退いてもらい、
元の家に戻る方法を探すべきです。
借主に速やかに立ち退いてもらうには、借主が新たに家を契約するための資金が必要です。
それは敷金礼金、不動産仲介料、引越し費用、その他+αを渡すことが必要ということです。
銀行もそれを知った上で、
「取り合えず一時の出費を払ってでも、契約通りの状態に戻しなさい。」
と言って来るので、それ以外に方法がないのです。
穏便にこのまま借主が退去するまで待っていよう、という考え方は不可能です。引越し費用に、その他かかる費用を
考えますと、一戸建ての場合であれば最低でも50万円くらいは必要になるでしょう。
なので、住宅ローン返済中に自宅を賃貸に出す場合、このようなことを防ぐためにも「定期借家契約」を結ぶ必要があります。
これは、どういうことかと言うと、「一定期間だけ(例えば2年)期限付きで貸しますよ。」ということです。
この契約をすることで戻ってきたときに、明け渡しが適用されますので、この契約を行った上で賃貸にした方が賢明でしょう。
さらに銀行にも内容をしっかり伝えることが大切です。このような定期借家契約については、専門の不動産会社に
相談されることをおすすめします。

ただし、このような場合、期限があるために貸し出す際の賃料が少し安くなる傾向にあります。
銀行側も同じ人間ですので、嘘がばれたり、返済が遅れたりすることになると非常に問題です。
返済が何度も遅れてしまったり、過去の返済履歴が良くない場合は、特に銀行の対応も厳しくなります。
このような履歴が残っているために、他の銀行への借り換え等ももちろん審査が通らず、泣く泣く一括返済を求めれて、
売却したケースも実際にあるので気をつけなければなりません。このように、住宅ローン返済中に賃貸に出すことは
条件によっては可能です。
その際に、「必ずどのような形で賃貸に出すのか」 また「理由を明確にして銀行に嘘、偽りなく伝えること」 が
何よりも大切だということです。

是非、一度ご相談いただいてから進めるようにしてください。 (^^♪